……。さて。
[充分すぎるほどの時が過ぎたなら。
身を起こしてオクタヴィアを見下ろす]
あなたの気高い目と耳を、満足させる事はできたでしょうか。御家族への伝言と、恨み言はそろそろ締切になりそうですが。
[青年の姿は、瞬きの間に黒い狼へ変わる。
彼女の返答を待ちつつ、食い千切るべき肉を品定めする獣の瞳が輝いた。
やがて、人間にも聞こえる声で一声鳴いたのを合図に、狼はオクタヴィアに飛びかかり、オズワルドごと壁に叩きつけようとする。最後の悲鳴を月に捧げるべく、まず喰らいつくのは太い血管が走る太腿だ。……せめて2人が離れる事がないよう、上半身には手出しせず。背中に鋭い爪の一撃を加えてトドメとする]