分かった。
リーゼロッテ・チェンバレン士官候補生。ご苦労。
[支えの手を断って、自ら立ち上がる。
少し離れた場所に、彼の置いていったカットラスがあった。>>3:267
それは今から、リヒャルト・ラバル殺害の凶器として軍が持ち帰り、検証が行われるだろう。血の色も生々しい刃から目を逸らして、黙祷の姿でリヒャルトの前に佇む。]
…… ありがとう。
[囁くほどの声で落としたのは、亡き人への礼。
そうして、促されるままにその場を後にした。心と身体は重く、歩みの先は泥に沈みゆくように息苦しく*思えた*]