[>>3:249『そんなの当たり前だろ。お前はうちの家族も同然なんだから。』
冗談交じりに言った言葉には笑ってそう返したのだったか。
はにかみ、肩を組んで笑ったあの頃ような雰囲気など、今は欠片もなく。]
……。
俺も血親と同じ魔だ。
アプサラスを殺すならお前は俺も殺さなきゃならない。
――そうだろう?
[幼馴染の答えは拒絶。
それならば自分は吸血鬼としての意見を伝えよう。
血親を捨てて自分だけ助かるなど考えた事はない。
彼女を生かすのが自分の務めと、護衛役として彼女の後ろを歩いてきた。
憎まれ口を叩き、命すら狙う血の子を捨てる事をせず。逆に二年に及び居場所を与えられてきた恩は感じている。]