― 祝祭の夜 ―
[ 子供達が、離れて行くのを「迷子になるなよ?」と、声をかけて見送り、イェンスの短い問い掛けに、かしゃん、と腰に佩いたレイピアの柄を軽く叩いた ]
もう一度手合わせを......というわけじゃないから、安心しろ。
[ にっこり笑顔で告げる言葉に安心出来る要素があるかどうかは別として ]
実は、神官長から、今度の働きについて騎士隊と私に報賞を下さると言われた。資金はヒルデシュタイン公から出るそうだが。
...とはいえ、私は報賞など頂いても使うこともない、だから代わりに、新しく守護騎士を増やしたいと願い出て許しを頂いた。
今度の事で、聖地を護る役目を果たすには、まだまだ足りぬ所があると痛感したからな。