[鹿も通わぬ険しい山を、船を担いで人が進む。
常人ならば狂気の沙汰と一蹴しよう所業を可能にしたのは、ウルの力だ。
同時に、それを命じた皇帝の兇猛でもあった。]
いいぞ。進め。
怪しげな魔道などに頼る惰弱な連中は、皆殺しだ。
[両の手に握った一対の戦斧で人も建物も等しく粉砕する。
先陣を切る皇帝に兵たちは奮い立ち、各々が常人ならざる力を発揮する。
魔道士たちの放つ炎や雷、光の矢>>21に打たれ貫かれようとも、彼らは怯むことも動きを鈍らせることもなく前進した。
致命には至らぬとも、深手を負った兵らが倒れるのは、ウルの効力が尽きた時だろう。]