― 教会・地下室→礼拝堂 ―
[ゆっくりと教会内部の階段を下り、地下室のドアを開ける。話は簡単だった。
その地下室には、今まで解除してきた呪いの武具や防具が所狭しと転がっていた。
もう見るのも嫌なんだろう。その呪われし武具達は解除した後も、持ち主の元へ戻る事を拒否されていた。
中には、呪いのバニ―服なんて防具も転がっていたか。
…あれを解除した時は、思い出しても赤面するが。
―――要は、つまり。
これらの商品を闇商人に流して資金に換える、だけの事。]
しかし……。
まぁ…今すぐ、でなくてもいい。
[何の躊躇いも無い、と言えば嘘になる。
闇商人になどに流せば、これらを悪用しようと考える者の手に渡るのは免れないだろう。
これでも神に仕える身。悪事どころか、それに加担する様な事をした覚えはない。
ただ―――祈るだけでは救われない事も知っている。
あくまで最終手段だと言い聞かせて。
再び地下室のドアを閉めると礼拝堂へ戻った。]