―― 湖 ――
そっか。 ……ふふ。
[ヴェルの返答を聞いたゾフィヤはなぜか満足げな笑みを漏らしていた。>>25
記憶の中のヴェルは、身に宿した属性ゆえの思いを抱えていたが、
それでも心根が腐っているわけではなかった。
頑張るべき時には頑張れる強さを持っていた。
その強さがかつてゾフィヤを救いもした]
認める、けど……その調子だと諦めてはいないんだよね。
……やっぱり強いなあ。
[いずれまたここではないどこかの戦場でまみえることになるかもしれない――
そんな彼らの境遇が脳裏にひらめきながらの感想であった。
敗れても、立ち上がれる強さというものは、
ゾフィヤが知る中でもっとも尊い強さのかたちだ]