くっそ!墜ちてたまるか、よっ!
[ 咄嗟に、機体を安定させるために稼働していた熱噴射を一度切り、気流に逆らわず「泳ぐ」ことで、決定的な破壊を逃れる道をとる ]
やってくれるよなあ…マーレ。
[ 竜巻が空に消えた後、トラオムングの速度は確実に落ち、拡音器も沈黙していた。乗員のいくらかは、錐揉み状態の間に、機内で行動不能となっているだろう。
それでも、竜巻の消えた向こうに、青い空と輝く天の船の姿が近づいている。
大天使の帰還と、天の船の前に立ち塞がる天の子の元に人の子の船が到達するのと、どちらが先か* ]