人狼物語−薔薇の下国

477 【R18完RP村】暁天はかく語りき、


吟遊詩人 ディルドレ

― ロロンド邸 ―

[滴る水を拭うために借りた布を返し、暖かい茶とともに通された客間で待つ。程なくして見えた家主の姿。椅子から立ち上がると背を正し、胸に手をあて頭をさげる。]

ロロンド卿。ご無沙汰しております。
相方リュートは逗留先に預けておりますのでお構いなく。

ええ。貴方に弟子入りしなくてよかったと思えるくらいには、旅鳥を謳歌しておりますよ。

[ヴィンス・ロロンド。元宮廷画家であるこの御仁が若かりし頃。己がまだ没落貴族の放蕩娘だった頃。その絵に感化され、絵の素養もないのに無謀にも弟子入りを志願したことがある。ルーウェンという生まれ持った姓を知っているのは、今ではもうこの御仁くらいだろうか。]

……明朝には出立することになりました。
ローレル嬢とお会いしたかったのですが、留守のようですね。

[娘御の名を出せば顔が曇る。けれど、寡黙なこの御仁が多くを語ることはなく。その理由に踏み込もうとも思わなかった。旅の荷物は少ないほうがいい、それが己の生き方だ。]

(27) 2017/05/01(Mon) 02:30:40

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