[ファベル少尉の駆けていったあとの通信室で、嘆息して]
……少佐、丁度いい機会だ。
ひとつだけ、懺悔を聞いてもらえますか。三十秒で終わる話だ。
[頭ひとつ低い年少の上官に、呟いた]
……本当はね。
もう、ことこの状況に至っては――、
……我々も退艦して、このフネを連中ごと沈めるのが最善だと、思ってます。
そう命じなかったのは何故か、ってのは……ま、言う必要はないか。。
――……俺の個人的な戦争に付き合わせて、少佐や、少尉には申し訳なく思ってます。
[どうしても。どうしても、吐き出しておきたかった。
そして、部下には決して口にできない内容だから、今しか機会はなかった]