― 平原南 ―[仕掛けた炎は次第に明るさを失い、やがて戦場は月明かりと篝火に照らされるのみとなる。弓兵は相変わらずゼファー兵が集まるところを射ていたが、火が消えれば徐々に対策を取られていくようになるだろうか。矢が弾かれるようになってくると、弓兵達は天を突くように射出する兵と、兵の側面を狙う兵に分かれ斉射するようになっていく。盾の隙間を縫って届いたなら、と言う部分はなくもなかった]