[明くる夜更けは悪夢を見た。
纏まりなく場面が目の前に現れては過ぎ去っていく。
懐かしさを覚える夢のひとひらは形を掴む前に雲となり散った。
雲のない空の下、荷押し車の先に怪物が繋がれている。
体躯は蒼褪めた馬、鉤爪に毒を持つ始祖鳥の腕。
怪物の嘴を片手で抑え手綱をかけようとする私の姿を、
妹が展望台から手を振って眺めている。
毒手に右腕を引っ掻かれると場面が硝子のように崩れ落ちて暗転。
『探さないでください。』
置き手紙の一文目が電子レンジの中から現れた。
紙は手を触れるとぼろぼろに朽ちて飛び、私は断片を追って走る。
空から撒かれた白い粉が雪のように降り積もる外に、
踏み出した足下が歪んで海に変わった。]
精神値:14→13
体力値:83 + 39(120上限) - 6(300x1) / 10(INT)