[敢えなく外務長官様にフラれてから。
真白に金の刺繍を乗せた服を身に纏った姿が一つ、玉座の間を踏んだ。
→ 回想/泥濘か、或いは ─]
一介の鷹匠に、政は分かりません故、
貴方様の心中を誠に推し測れはしませんが。
… 暁が沈む瞬間は、
散り果てる憐光の如くさぞ美しいでしょう。
[俺の国が消える理由になった北の国の侵略。
それの理由がこの国の安寧にあった事は確かだったものだから。
誰も居ないとなれば、当然、どろどろと溢れるのは人間であるからこその醜さだ。
(この、記憶という軛がなければ、俺は真に気儘で自由な風とあれたのに。)]
そこから、精々、悔いるが良い。
己が子を買い被り過ぎたのだと。