……私の真名、『アドルフィーネ』を紡ぐ赦しを。永久に、あなたに捧げます。[小さくちいさく、囁いたのは、自身の真名を預けるという宣。『斎の民』にとって、真名は存在そのものを意味し。それを捧げる、というのは、永遠に共にある、という宣でもある。……勿論、その意味を知っている者はそう、多くないが。問われても、今は秘密、と誤魔化す心算。*]