『信じてもいいのですよね。原因をなんとかしてくれるって。
『緋色の神拳』さんとしての実力はこの目で見ましたけどプログラムとかそういう方面はさっぱりですし……』
[それから僅かの間を置いて、]
『何より私が信じたいのです。
だって同じゲームで遊んでいる仲間ですから』
[少女は彼の、軍人であるという以上の素性も、裏で動いていく思惑のことも知らない。
しかしゲーム内でかっこよく立ち回る彼の姿を見た。
グラスランドでのやりとりを思い出せば、彼がこのゲームを好きなのだとも伝わってきた。
信じたくもなろうというものだ]