[残酷さと紙一重の優しい白が、全てを覆うのを見守り。ふと、頭上の空、雲の切れ間に見えた星を仰げば―…はらり。銀嵐の終わりを告げるかのように、柔らかに変じた雪のひとひら凍れる花びらのような白が、睫毛に舞い降り。冷たい涙の如く、瞬きに、すぅ… と頬をとけ伝う] …………。[けれど――…背に触れる手のぬくもりを想えば。常に感じていた、身の裡の凍れるような真白の孤独は、今はもう、感じることはなく]