[私一人の存在なんて、価値のないことだ。そう諦めて過ごしていた。そんな私に届いた、蠟で封印された手紙。−願いが叶うかも、しれない──序盤から、もう無理だと諦めていた。集落から放り出された程度の試練とは格が違う事も気付いていた。なのになぜか、暖かく接してくれる"敵"達。ずっとそばにいてくれた鴉も、大広間の中で飛び交う群れのなかの誰だったかも、今のリーゼロッタにはわからない]