人狼物語−薔薇の下国

448 vinculum lapis


電気石の赤鬼 キアラ

 よろしく、の前に、ひとつ聞かせておくれ。

[僅かに震える右手を、胸元で握り締める。
 場にそぐわないとは思いつつも、向ける眼差しと口調が、険しいものとなるのは抑え切れなかった]

 アンタのその姿は、天界のものだろ。
 アタシさ、世界の中枢って、中立な存在だと思ってたけど……違ったのかな。

[神子個人への敵対心はないし、魔界と天界の関係なども知ったことではない。
 ただ、鬼の一族が背負う魔界からの干渉という咎の存在を、キアラは一度だって忘れたことはなかった]

 この世界を護っているのも、天界側の力なんだとしたら――……

[魔界の血脈はやはり、この世界に存在するべきではなかったのか。
 どこか弾き出されたような疎外感を受けながら、神子の前で立ち尽くした*]

(26) 2016/09/24(Sat) 15:01:56 (suzukake)

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