― 今朝 ―
[>>13強い力に驚いて、ぼんやり目を開く。
きょとんとして、見下ろす視線を不思議そうに見上げる眼差し。
薄い水の膜が張った瞳は焦点が合わずぼんやり寝惚けたままだったけれど。
ふんわり柔らかく笑って、
手が自由ならば、頭をなでなで背中をぽんぽん、
子供を宥める様な手付きで繰り返しただろう。
両腕が自由ならそっと抱き締めたかもしれない。
寝惚けているので力は籠らず、簡単に振り払えただろうけれど。
彼が去れば、独りきりのベッドを占領して、
また日が沈むまでぐーすか眠りこけるのだろう**]