[上へ向かって距離を開けつつ、ふと、思い返すのはいつかの別れ。
午後の授業で突然起きた大惨事。>>0:155
大混乱の中、謹慎しているはずのドロシーの姿を見かけ――この状況と関りがある、と察したのは直感的なもの。
ある種の経験則、ともいうかもしれない。
ともあれ、事が事だけに、今度ばかりは、との気迫を込めて追いかけた結果は、塔に逃げ込んだドロシーが足を滑らせて落ちる、というもの。>>0:156]
…………。
[あの時は、突然の事に驚いて、とっさに手を伸ばしはしたものの。
結局、間に合う事は無く、それは空を切った]
結局、こーなっちまうわけ、か。
[ぽつり、と呟いた後、フレデリカを抱え直して加速を駆け、一気に距離を取る。
声>>6が聞こえたのは、塔を真正面に見据える位置まで上がった時だった]