[手を差し出され、一瞬頭が白くなった。
…手を、握るだと…!?
いや落ち着け俺。
手ぐらいなんども握っただろう。男と。
いやそもそも、握手だ握手。何考えてる。
傍目からは冷静に見えていてほしい。
内心はパニックの極地で、差し出された握手に応えた]
…いえ。恐縮です。
[労いの言葉>>21に、とんでもない幸福感を覚える。
次の瞬間目に飛び込んできたぎこちない微笑に、冗談抜きで心臓発作を起こしそうになる。
フィオンはまだ思い出していない。
それ故に知る由もない。
遠い昔の記憶のあれこれが今噴出していることを]