さあ、参りましょう。
勝手なおせっかいも、自己満足も。
全て無用の代物です。
重ねてきた変わらぬ世界は罪でしょうか。
愛おしい伝統は守るべきもの。
平穏を壊す理由になりましょうか。
[脳裏を過ぎるのは、先日受け取ったマチュザレム共和国の親書。
そうして、シュビト――…かつて密やかに学んだ地のこと。
懐かしい面影は、今何を語り、何を目指しているのだろうか]
止めましょう彼等を。
千年の想い紡がれし此の地を、
短慮な土足に踏み荒らさせては――――なりません。
[真珠の胸飾りに、彼女の決意が煌いて揺れた**]