[困ったような、笑顔が見えたのは一瞬>>24。ジムゾンの瞳が赤く光り、その姿を変えていく] ――やってやるさ。[一度、目を伏せ、小さく呟いた後。牙を剥く黒い獣を真っ直ぐに見据えた。ごくりと、唾を飲む。あの牙に噛まれたら、爪に掻かれたら、ひとたまりもないだろう。その上、邪魔な重りでしかない、ろくに動かない足を抱えているというのに……不思議と恐怖はなかった] ほら、来いよ。 ……馬鹿犬。[もう、ほとんど理性も残っていないのだろう。低い唸り声が、聖堂に響く]