― 『世界軸』中層・儀式の間 ―
ただ、い、ま……?
[掛けられた言葉>>0に反射的に答えるけれど、その視線は神子の姿に釘付けになっていた。
その背に負うのは六翼、それはまるで、天界に住まうという天使を思わせる姿であった。
――否、事実として天界に由来する力なのだろう。
翼人族のシルキーに対しては感じることのない、背筋が粟立つ感覚と本能的な忌避感を、神子に対し感じていたのだから]
…………っ
[心を鎮める左耳の黒曜石を思わず握る。
一度深呼吸をすると、厳かに告げる神子>>1へ眼差しを向けた。
彼の言葉を、『柱』たちはそれぞれに受け止め応えを返すだろう――その間は無言で控えていた。
一頻りやり取りが済んだ頃合いで、神子の前へと進み出る]