[神官長の声が消えた後、『世界樹』そのものを揺らす巨大な振動が走る。 男自身も、思わずその場の枝にしがみつくほど。 直後、上方に生じた影と不自然な歪みに、皆を気遣うことも忘れ視線を上げる] あれ、が……。[3mほどの巨身。 背に生えた翼に、銀色の杖。 敵だとは理解しつつも、一方で神様というものが居るならあのような姿ではないかと思わせる威容を誇る]