―レストラン―
[異常事態が起こる前も此処で珈琲を飲んでいたのだが。
今迄同じ、されど今は違うもの。
客もまばら――否、既にドロイドと避難に遅れた者達のみ。
カレルからの連絡を受けていたものの、待ち合わせ時間は大幅に過ぎていた。
噂のなんとかという男を捜す。
確か眼鏡をかけていたはず――
外見特徴からこの男で間違いないだろう。
頭を下げながら眼前の席へと腰掛ける。>>1]
お待たせして申し訳ございません。
私はソマリ・フォッシェルと申します。
現在責任者が不在ですので、代行としてお話を伺わせていただきたく存じます。
あなたが……オオイ……?
[詳しい名前は何度か確認したはずだが出て来ない。
待たせた上に名前も上手く言えない。これは酷い。
また上司に見られていれば減給確定もの。
とりあえずは彼の話を聞くことにしよう。*]