― テラス ―[従順に振る舞う彼女の姿は、紅に染まる百合を思わせた。純白の百合が注がれるままに赤を吸い込み、内側から照り輝くような朱を纏っているかのよう。傍に添うさまも、風に揺れるがごとく嫋やかなもの。] なるほど。 白磁の魔女は貴方に相応しいものを贈ったようだね。 今の貴方は、とても素晴らしい ―――ですが、[月を見上げる花のかんばせに、指先を伸ばす。>>22顎の下を柔らかく持ち上げるように。]