― 軍議の後 ―
はっははぁ。たまにはいーでしょぉ?
ユーリエなんて、婆様が来るといつも甘えているんだし、ねぇ。
[両親を早くに亡くしたからだろうか。
誰にでも包容力のあるナネッテ>>20を、妹は『おば様』と呼んで懐いていた。]
まーだ半人前かぁ。手厳しいなぁ婆様は。
でもだからこそ、認められ甲斐があるってもんだよねぇ。
[右の拳を前に出せば、相手も応じてくれただろうか。
農業の手荒れが薄れてきた男の手と、多くの人生経験を経てきた老騎士の手。
互いの拳がこつんとぶつかる。
確かな其の感触が、二人のささやかな約束に色を添えた。*]