──中央戦場、前線──[紫眼は紅い花を咲かせたときの表情を見てはとれたか。公国兵が足元に落ちゆく。因果かどうか、金色の髪をした青年だった。]──士官は「余裕です」って面をしとくのも仕事だからな[いいつつもウェルシュへ向けて曲刀を構える手は聞き手の右ではなく左のままだ。油断無く前へと馬を進められるよう馬の脚を溜めておく。]