[首だけで後ろを見遣れば、急速に迫り来る鎌が見えた。咄嗟、後ろに流していた右腕で翼を庇うように鎌へと掲げる]─── っぁ![鎌が右腕を抉るように切り裂いていく。刹那のことで硬質化もままならない。これまでに無く紅を散らし、オズワルドは取り落としかけた三日月斧を左手で掴み上げた。右腕を切り裂いた鎌は距離を離さんとするグレートヒェンを追い、オズワルドから離れて行く]