大嫌い、か。 俺も、そうだな。 ……この際だ、ぶちまけておくか。 昔から、俺とディーターがやりあう度にお前が間に入ってただろ? ……いや、違うな。 双方の相手をするだけで、当人同士で解決させようとしてた。 ――必要以上に、踏み込まなかった。 いつも一歩引いていた。 ガキの頃から、今もそうだ。 普段はすぐに癇癪を起こすくせに、他人の懐には踏み込もうとしない。 俺はお前のそう言う所が、ありがたい反面、嫌いだった。 遠慮してんじゃねぇよ、感情抑えてんじゃねえよって。