[双子星の沈没と領主の死のほかに、新しい、そして重要な情報も含まれていたから、水上機母艦の者たちは旗艦にどう情報を伝えるか協議する。先に発見された三隻と同じか、それとも違うものか。必死で離脱してきた複葉機の証言からは判断できなかったが、いずれにせよ五隻の艦が戦場に向かっているのは確実である。協議の結果、複葉機一機が情報を携えて飛び立った。戦闘中の艦に情報を届けるのは困難を極めるが、情報伝達の機が来た、というだけでも急は伝えられるであろうという判断だった。]