[朝食時、まだ眠るリヒャルトに「ご飯だよ」と声を掛けた。
夜行性な彼は起きれただろうか?
起きたなら、皆と共に食事を摂っただろう。
昨日、問いを誤魔化された事>>15を知らぬ褐色は
今朝もまた、妙な眼差しを受け取ったとしても
その理由に気づけぬだろう。
そんなに変な眼の色だろうかと、困惑ばかりが増えていく。
野菜スティックを齧りながら周囲を見渡す。
昨日のあの様子から、ゲルトはファミルの傍で眠っているのだろうと
思い込んでいた。
だから… カラスがレトがオオカミではなかったことや
オオカミがゲルトを連れ去ったのだと耳にして、
我が耳を疑った]