[出血の具合は、視診では分からない。
しかし、乾いた血液の具合からB級ホラー映画も真っ青の
出血程度はしていたであろうことが窺い知れた。
そこへ丁度やって来たベルティルデ>>1へ、]
カークの奴、こんな体で廊下を走り回った挙句、
俺のところまで来て倒れやがった。
いきなりで悪ィが、後輩。仕事を頼みたい。
この船には現在、招かれざるお客サマが乗ってやがる。
此処に何時までもこいつを残していくわけにはいかねえ。だから、
[カークへと目線をやれば、
ダーフィトは苦い表情を一瞬だけ顔に上らせた。]
医務室へ運びたいんだが、手を貸してくれるか。
[なるべくカークの身体を揺らさないよう気を払って
自らの肩で支えるように持ち上げれば、後輩を見て、聞く。]