― 駐屯地・指令室 ―
本日付で配属となりましたドロシー=ディレイ中尉です。
[踵を付けた挨拶を駐屯地の上級官へ向け、
当面の仕事の指示を受ける。
上官のスケジュールの都合だろう、
同時刻で着任したらしきもう一人の挨拶は>>12
随分と声が若々しく、零れそうになる笑みをそっと隠す。]
随分と緊張していたわね、初めての配属?
[指令室を出たところで声をかけた。
相手が階級に萎縮するようなら軽く笑みを浮かべて
士官学校を出ただけだからと答えるだろう。]
大した仕事はしていないの。
同じ日に配属された縁として、よろしくね。
……カシム君、でいいかしら?
[初対面にしては馴れ馴れしいだろうか。
だけどなんだか親しみを覚えてしまうのだ。
部屋へと荷物を運ぶ彼とは反応に応じて別れたけれど、
きっとまた話しかけてしまうのだろう予感がした。]