―3日目・PM6:00・救護室―
うわっ!?
[拘束が解けては情けない声が出てしまい、そのままベッドに落ちる形になった。
彼>>21もこの傷に特に思うことは無いらしく、それだけで胸に有ったつっかえがなくなった気がした…そもそもなぜ今更になってこの傷を負い目に感じたのか、その理由は分からないが不愉快になる要因ではない事が知れた。
まだ途中だった着替えを続けていると不意に彼が聞いてきた。
『ちゃんと僕の名前、覚えてたんだね。』]
わ、忘れるわけありませんから!
貴方の噂とか有名でしたし、シェーンベルクの方はみな年齢と合わない若々しい方が多いと聞きますし…。
[そこまで口にしては急に黙る形になってしまった。
相手の笑みに拗ねたわけではありませんが、なんだか先ほどから負けた気がして少し悔しい。
何か意趣返しは出来ないかと考え込み]
…今後もその…“そう意味”で付き合っていくんなら、名前で呼ばれたいだろ?
[久々に使う言葉遣い。
アンタにだから少しは見せたっていいよな?]