ウェルシュ、可笑しい事を言うな?
認めるも何も。
――もう滅びるラメールの何を認めろと言うのだ?
[再び嗤い声を上げ、けたたましくその場に居る者達を嘲笑すれば、一人の軍人が息せき切って王の間に入り、そのまま跪きとある報告をした。
軍人曰く。
ゾネス要塞が北の国の襲撃を受けていると。
白狼騎士団が対抗しているものの、攻撃は思ったより激しく白狼騎士団はかなり苦戦していて壊滅も有り得ると。
ゾネス総督代理であるドロシー・ブライアンは死亡し、現場の指揮は取れない状況だと伝えてきた。
顔色を悪くした軍人を侮蔑する様に、再び嗤い出す。
決して落ちる事が無い、と言われていた要塞がこうも短時間で壊滅状態に導ける様子に、