………彼は、
…人狼だった…のかもな
君がそう思ったのならば。
[ 自分の両掌に何を見ているのだろうと、
彼女の様子を窺いながら、ロー・シェンは思う。
マーティンを手にかけた時のことだろうか、
…それとも、…兄を手にかけたときのことでも
思い出して、――しまうのかもしれない。
無理もないと思った。
だから、彼女の言葉>>11を無為に肯定した。
本当は誰が人狼であるか知っている
内心に燻る苦い思いは、今は表情にも言葉にも表さず。 ]