―深夜・304号室―[部屋へと入る手引きは、仲間がうまく運んでくれた。ディーターが304号室へと入った時には、ローゼンハイムは不安そうに窓から外を眺めていた。風の音が室内を行き交う中、一歩踏み出せばディーターの姿は赤黒い獣のものへと変じていた。気配に気付いたらしきローゼンハイムが振り返るが、飛び退くより早く、その体は獣によって押し倒されていた。]