『お前が俺を王にしろ。』
『俺の従華として敵を薙ぎ払え。』
[言葉を受け、男は深く
胸に抱く軍帽は、既にどこへと行ってしまったが、代わりに拳を胸に抱き。]
…御意に。
[思う所はあれど、決して戦と名のつくものを厭うわけでない主。
それは、瞳の輝きひとつ見るだけで、知れる。
その主の挑む戦に、共に戦う者として選ばれたことは、素直に誇りたいと思う。
そこに、どのような想いがあったとしても。]
必ずや、勝利の美酒を、貴方の手に…――
[誓う言葉は厳かに。
ちらりと脳を掠めた養父の姿は、今は忘れることにして。*]