― 川の辺 ―[降りた先は、歩き慣れた川の辺。ふわり、舞い降りるなり零れ落ちたのは]……ふにぇ……。[ほんの少しの震えを帯びた声。震えを帯びているのは声だけではなく、小柄な身体全体が微かな震えを帯びていた。手にしていた長弓が、翡翠色の光となって飛び散り、ポケットのカードが帯びていた熱がす、と引く]……しっかり、しないと。決めたん、だから。[そ、と呟き、ポケットの中のカードに手を触れる。触れていると気が鎮まるのは、深い共鳴故の事か]