― 『舞踏場』近辺・ビル屋上 ―
[ディークの下を離れた鴉は銀の繭が見下ろせるビルの屋上へと舞い飛ぶ。
そこに在るのは銀の翼持つ少女。
伝わる気配──力は『あの方』と似て非なるもの。
鴉は遠巻きに少女の周囲を一度巡ると、同じ屋上の離れた位置に舞い降りた]
……高みの見物かい?
[鴉の姿が一度溶け、膨れ上がるようにして人のかたちを作り為す。
声をかけたのはディークの姿を持つモノ。
影より作り出されたそれに力は無いが、意志や思考はディークそのものである]
お前は、何のためにここに在る?
[問いかけは2つ。
答えは返るや否や*]