[影に触れていた手がなにかをぐと捕まえると同時、見開かれた瞳は深紅。 ゆっくりと立ち上がれば、その手に握られているのは全長2m、刃渡りが1mはある真っ黒な大鎌。 刃とは反対の柄の先端も槍のように尖っており、ところどころに銀の装飾が光る。][くるくるり、頭上で大鎌を振り回し、なぎ払う動作。 ぶわりと風が舞い、はためく銀の髪を覆うように、銀糸の刺繍に飾られたフードのついた真黒なマントが羽織られる。]