― 回想 ―
[ その想いを、はっきりと自覚したのは、相性が良いという理由で共闘することが多くなってからしばらくのこと。
少々手強い憑依体を片付けて、引き上げにかかろうかとしている時、不意に上空に高速で飛来した異形獣を察知して咄嗟に身体が反応した ]
シュテラッ―!
[ 彼女を狙い、異形獣の放った毒液から逃そうと突き飛ばし、結果、身代わりになる形でそれを浴びる事になった。
他の相手だったなら、そんな愚行は犯さない。相手の腕に任せ、もし及ばなければ、直ちに退却することに全力を尽くす。それが正しいやり方だと知っている。
しかし…ただその一度だけ、感情が理性を凌駕した ]