[一人に、との要望には首肯を返し。ふらりと立ち去る背を静かに見送る。そしてロー・シェンは、シコンへの帰港を指示すべく艦橋に向かった。艦橋に上がれば、雨に濡れた窓からは舷側の手摺を握りしめて佇む男>>7の姿が滲んで映る。] ――――…、[次第に強さを増してきた雨音に混じって、遠い日の懐かしい音色がふたつ、寄り添って響いたような気が――*した*]