― ソマーリュの部屋 ―[ソマリの身体を寝台に横たわらせると、口元の深紅を拭う。]―…。[オズワルドと書庫で話した事を思い出した。そして、ジェフロイの鑑定結果で彼がブランと出た事の意味を。じっと寝顔を見つめた後に震える手で彼の額に触れ、瞼に一度だけ、唇を落とす。明日も会えるように、と願いを込めて。]―…おやすみ。[そう声を掛けた後も、名残惜しげに白金の髪を梳きながら暫く彼の寝顔を見ていたが。やがて表情を引き締めると、その部屋から立ち去る。**]