―2日目・AM10:00・第五訓練場―
[サバイバル講習というのは簡単に見えて意外と難しい。まず山地は街中ほど歩きやすくないというのが一点。『食べられる動植物』というものは見つけにくく判別が難しいのが二点。
かといって、やらなければできなくなる分野であるのもまた事実。下草を分け入り兎の足跡を見つけ、集落めいた場所を確かめて一度道へ戻った。貴重なタンパク源である肉は同時に火を通さねば凶器と化す。キャンプ地を作ろうと道に戻ったところで倒れた人影>>21を見つけて目を見開いた]
……は、おい、いきなりか!?
おいお前、大丈夫か!? 意識は!?
[マツノタケとマツノキノコはよく似ているが、根に毒を持つ鈴蘭の近くに生えているのは後者だ。緊急召喚魔法でミネラルウォーターを引っ張りつつ、意識の有無を確かめようと声をかける。意識があるなら原因となっているキノコをとりあえず吐かせるつもりで防御魔法を片手に纏わせ]