[視線に気付けばぴたりと動きを止めて視線を彼へ。
お辞儀だけは一人前にそれらしくこなして見せて、…――けれど大人しく、それらしかったのはそこまでだった。
ぶんぶん手を振り、高さのあるヒールで危なげも無くぱたぱた小走りで彼の傍まで]
やぁお兄さん、なんだっけ、えぇと……
ダーフィト?
[だったよね?と無邪気に微笑む。
けろりと何事も無かった顔であの時のやり直し]
名乗るのが随分と遅れたね、僕はアイリ。
よろしくね、おにーさん。
[男女逆だけど手を差し伸べてみれば、ダンスの誘いに乗ってくれただろうか?
気が乗らなければそのまま握手とでも受け取ってくれたらいいと、そう考えながらへらりと屈託なく笑い掛け]