これも何かの縁。
飲みながら少し話をしないか?
[そう誘いをかけ、滞在中に常連となった店へとナイジェルを案内する。
飲みながら話すのは、互いの騎士としての在り方や郷里の話。
クリフはブリュノー滞在の理由もナイジェルへと話していた]
兄の頼みで1年間、兄の仕事を手伝うことになってね。
父も許可を出したものだから、こうしてブリュノーに身を置くことになったのだけど。
絵画を見るのは好きだが、あまり手伝うことも少ないのだよね。
なのに兄は手伝いを、と願った。
今思うと、兄なりの心遣いだったのかもしれない。
幼い時から騎士一筋で過ごしてきて、どこかに出かけて余暇を楽しむと言うことも少なかったから。
[仕事の時以外は好きに過ごせ、と言われているのも、きっとそのためだろう、と。
そんな取りとめの無い話もした]