……お前の、もの?
そんな、わけない……私は、わたしは
[神さまに見捨てられたのだとは信じられない>>10
いや、実際はそうなのだ、と分かっていたのに。かぶりを振った。たすけて、いやだ。怖い、穢れてしまう。浮かぶのは拒絶ばかり。産まれたときからの信仰を捨てられるはずがない。
自害を選ばないのはそれが反する行為だからに他ならない]
……ぁ……ぅ
[瞳から溢れる雫を止められないのと同じように
唇が赤く染まるのを拒めない。唾液が糸を引き銀色を紡ぐのを気にする余裕もなく。べリアンから逃れようと足をばたつかせ。
身を捩った。感じる訳がない、快楽を求める訳がなく
彼の言葉に――囁きに涙を零した]